親知らず

目次

親知らずについて

親知らずとは

一般的に17～30歳頃に生えてくる、前歯から数えて8番目の歯のことを親知らずといいます。永久歯の中で一番最後に生えてくるためスペースが足らず、横向きや斜めに傾いたり、歯茎の中に埋まった状態で生えてこない場合があります。

きれいに生えてきた場合でも、一番奥で歯磨きがしづらいため虫歯になることが多いです。歯の一部だけが歯茎から見えている状態の親知らずは、隣の歯との間に隙間ができやすく、そこに虫歯菌や歯周病原菌が溜まりやすいため、隣の歯まで虫歯になったり、抵抗力が落ちたタイミングで歯茎が腫れたりしやすくなります。

親知らずによる症状

1. 腫れ
2. 痛み
3. 頭痛・肩こり

親知らずの抜歯について

親知らずは一番奥で頬っぺたや舌が邪魔をして歯ブラシが届きづらいため、虫歯や歯肉炎のリスクが高い歯です。まっすぐ奇麗に生えていて虫歯もなければ抜く必要はありませんが、虫歯や歯肉炎になってしまうようなら、抜歯したほうがまわりの歯にとってもいい場合があります。

親知らずの最適な抜歯時期

虫歯が進行して、歯の大部分が崩壊すると抜歯が難しくなり、時間もかかります。
虫歯が大きくなりすぎる前に抜歯したほうがご自身の負荷も軽いと言えるでしょう。
また、腫れが強いときは、麻酔が効きにくくなるため、腫れがひいてからの抜歯をお勧めしております。

抜歯の難易度について

まっすぐに生えている場合

・抜歯の難易度 easy
・抜歯にかかる時間 10～20分程度
・抜歯の費用 2000～3000円前後
（再診時3割負担の場合
＊レントゲン撮影の有無で金額がかわります）

横向きに生えている場合・
歯茎に埋まっている場合

・抜歯の難易度 difficlut
・抜歯にかかる時間 40～60分
・抜歯の費用 5000～6000円前後
（再診時3割負担の場合
＊レントゲン撮影の有無、CT撮影も必要な場合、
金額がかわります）

抜歯後の注意点
（腫れ、痛み止め、その他）

抜歯は出血を伴う処置ですので、当日・翌日は血行を促すような飲酒、スポーツ、長風呂は控えていただく必要があります。

上の親知らずの場合はほとんど腫れないことが多いです。痛みも痛み止めを一回飲めばあとは平気だった、とおっしゃられる方がほとんどです。

腫れや痛みは、上の親知らず抜歯の場合は9割以上の方が翌日には治まります。下の親知らずで、歯茎を切開する必要のあった場合などは3日～1週間ほど腫れ、痛みが続くことがあります。

抜歯当日はうがいをしすぎると、かえって出血が止まりにくくなります。また強いうがいで瘡蓋が流れてしまうと、ドライソケットという状態になり強い痛みを誘発しますので、抜歯後の注意事項の説明をよくお聞きください。

抜歯をお勧めするケース

虫歯が進行しているケース、歯並びから外れており歯磨きしづらいケース、歯茎の中から頭がみえて歯茎が腫れる原因になっているケースなどは、残っている歯を守る観点からも抜歯をお勧めすることが多いです。

上の親知らずは比較的抜歯が簡単なので、当院で当日抜くこともできますが、下の親知らずで横向きや斜めに生えている場合、腫れている場合は炎症が引いてから、紹介先で抜歯となる可能性があります。まずはご相談ください。

必ずしも抜歯しなくて良いケース

まっすぐ生えており、歯磨きもしっかりできているケースでは、必ずしも抜歯する必要はありません。

抜歯に注意が必要なケース

骨粗しょう症のお薬、血液をサラサラにするお薬を飲まれている方など、抜歯に際しての全身管理のリスクが高い方は、休薬の必要性や、観血処置（抜歯や手術）の可否について、抜歯前にお薬を処方されている担当医師に対診させていただいた上で、抜歯が可能か診断させていただくことになります。

心内膜炎や、抵抗力が低下していて観血処置時に注意が必要と言われている方は、抜歯の前に抗生剤を飲んでいただく必要がある場合もあります。その他、全身疾患で歯科治療に不安な点がありましたら、初診時にご相談ください。
歯科医師の判断だけでなく、医科の先生とも連携しながら、安全に治療を行うよう心がけております。

当院で可能な親知らず抜歯のケース

上の親知らずの抜歯はほとんどの場合当院で可能です。当日の体調や、炎症状態に問題がなければ、即日抜歯できることもあります。
下の親知らずで、歯茎の中に埋まっている、横向きになっているケースでは、レントゲン・CTで確認の上、千歳烏山の連携病院に紹介させていただくことが多くなります。
また、顎の中の神経と極めて近い場合は大学病院へと紹介させていただくこともあります。